広島市の電子納品
広島市では、2009年までは、3,000万円以上の工事に義務付けていた電子納品を2010年度から全工事に義務付けになりました。内容は、以下の通りです。
土木工事 | 写真管理 |
建築・設備 | CAD図面 |
年間維持工事・建物の解体工事 | 対象外 |
また、土木工事に関しては、完成図の提出が今年度から施行され2012年から原則提出になり、2014年から義務付けになります。
営繕事務の一層の合理化・効率化のために、官庁営繕関係技術基準類等に関する「統一基準」が定められています。
コメント電子納品業務を外注に委託すれば経費が高くつくと思っていませんか?
広島市の電子納品は、土木でいえば写真が主な作業で、文書管理・完成図・道路施設台帳等の書類がないので国土交通省の工事のようにコストはあまりかかりません。
電子納品ソフトに払う保守料・リース料などを思えばコストは安くつくと思います。
広島県の適用基準
平成22年度の広島県の電子納品実施対象工事は、業務委託は原則全件実施 工事に関しては、平成21年度2500万円以上から”段階的に全件対象へ拡大を行う”事になりました。
実質どれくらいの工事金額から対象になるのかまだわかっていませんが、通常の入札で落札した工事は対象になると思います。
コメント電子納品業務内容に、事務所・担当者でかなりのばらつきがあり、事前協議をしっかり行っていればかなりの簡素化を出来ると思います。
工事写真は、代表写真のほか原則すべて提出です。
国土交通省の電子納品
全ての工事において電子納品は義務付けです。
適用基準
土木工事共通仕様書(国土交通省のページ)
L 請負工事に用いる帳票様式
コメント毎年ブームがあり、年度が変わると提出書類の内容等が簡素化により省かれたりすると大幅に変わる時があります。
会計検査にかからない2000万円以下の工事では、道路施設台帳などが簡素化される場合があります。
国土交通省・広島県の違い(工事編)
広島県電子納品要領と、国土交通省が策定した要領・基準等の差異を次に示す。
項目 | 国土交通省 | 広島県 | 広島市 |
CAD図面に対する基準類 | ・CAD製図基準(案) ・CAD図面作成要領(案) |
・CAD製図基準(案) ・CAD図面作成要領(案) ・電子化図面データの作成要領(案) |
・CAD製図基準(案) |
オリジナル ファイルの形式 |
請負・発注者間で協議し決定 | 原則、次の形式による Word・Excel・JPEG・TIFF・PDF |
原則、次の形式による Word・Excel・JPEG・TIFF・PDF |
CAD図面のファイルの形式 | 原則として、SXF(P21) | 原則として、SXF(P21) | SXF(P21)を標準 |
有効画素数 (デジタル写真) |
100万画素程度 | 100万画素以上かつ、CD枚数が増えないように、協議して決定する | 100~200万画素程度(300~500KB程度)とする |
CADファイル命名 規則の整理番号 |
請負・発注者間で 協議し決定 |
整理番号は設計変更回数等の数値を記入 | 整理番号は設計変更回数等の数値を記入 |
納品物 | CD-R 2部 | 電子媒体(CD-R、DVD-R)2部(正1部、副1部) 押印書類等の紙納品 1部 写真帳(ダイジェスト)1部 |
電子媒体(CD-R、DVD-R)2部(正1部、副1部) 紙納品 1部電子媒体納品書電子納品検査前協議チェックシート チェックシステムエラーリスト |
電子媒体納品書 | 要 | 要(広島県様式) | 要(広島市様式) |
国土交通省・広島県の違い(営繕工事編)
項目 | 国土交通省 | 広島県 | 広島市 |
CADファイルの 形式 |
原則として、SXF(P21) | 原則として、SXF(P21) | SXF(P21)を標準 |
オリジナル ファイルの 形式 |
請負・発注者間で協議し決定 | 原則、次の形式による Word・Excel・JPEG・TIFF・PDF |
原則、次の形式による Word・Excel・JPEG・TIFF・PDF |
レイヤリスト ファイル |
要 | 要(県の基準による) | 保存形式をPDFとし、ファイル名をLAYERL_S.PDFとして図面フォルダに保存 |
ファイル名 | 請負者が自由に設定してよい | 請負・発注者協議により決定 | 受注者が自由に設定してよい |
納品物 | CD-R 2部 | CD-R 2部 ほか特記仕様書による |
CD-R 2部 ほか特記仕様書による |
電子媒体納品書 | 要 | 要(広島県様式) | 要(広島市様式) |